<Header>
<Author: 李頎>
<Title: 古意>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文有假名>
<style2: 日本現代譯文附假名標注>
<TranslatedTitle: 古意>
<BookPage: 59>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
男兒事長征，
少小幽燕客。
賭勝馬蹄下，
由來輕七尺。
殺人莫敢前，
鬚如蝟毛磔。
黃雲隴底白雪飛，
未得報恩不能歸。
遼東小婦年十五，
慣彈琵琶解歌舞。
今爲羗笛出塞聲，
使我三軍淚如雨。
<End Poem>
<Translation>
男（おとこ）と生（う）まれた身（み）は遠征（えんせい）ばかりに従事（じゅうじ）して、幽燕地方（ゆうえんちほう）の男児（だんじ）は血気（けっき）盛（さか）んな年少（ねんしょう）の者（もの）である。勝敗（しょうはい）を馬（うま）のひずめの踏（ふ）みしめる戦場（せんじょう）に賭（か）けて、もともと、七尺（しちしゃく）の命（いのち）を惜（お）しまない。敵（てき）を倒（たお）すその勢（いきお）いの前（まえ）には、進（すす）んで立（た）ちはだかる者（もの）もなく、そのひげ面（めん）は、はりねずみの毛（け）の逆立（ぎゃくだ）ったようだ。

砂（すな）ぼこりに黄色（きいろ）く見（み）える隴山（ろうざん）の雲（くも）が、秋（あき）の白雲（はくうん）となって飛（と）ぶころになっても、まだ君恩（くんおん）に報（むく）いることができないので、帰（かえ）り得（え）ないのだ。

遼東（りょうとう）の地（ち）の年若（としわか）い女（おんな）は十五歳（じゅうごさい）、琵琶（びわ）を弾（ひ）き慣（な）れていて、歌舞（かぶ）も巧（たく）みである。それが今（いま）、羌笛（きょうてき）で出塞（しゅっさい）の曲（きょく）を奏（そう）して、わが全軍（ぜんぐん）に、涙（なみだ）を雨（あめ）のように流（なが）させるのだ。
<End Translation>